ねぎおSTOPWAR

革命前夜のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

革命前夜(1964年製作の映画)
4.0
冒頭の言葉・・。
「僕らには多くのことが起こり、苦しむ必要があった。君たちのおかげで僕は存在した。今は平静だがもはや存在していない気分だ」
「革命前夜を生きなかった者は、生きることがいかに甘美か理解できない」 タレーラン
1962年4月パルマ 復活祭前の日曜日

イタリアに不満を持ち、学校教員の影響から共産主義の改革を主張する若者。
<社会への憤りと若さゆえの反発>
<年上の女性への憧れと未熟な性>
子供から大人へのごく普通な通過点をベルトルッチ監督は当時ヨーロッパの時代性を交えて描き出しました。自伝とも言われています。どこまでが実際のことなんでしょうね。

美しい叔母役のアドリアーナ・アスティが美しく可愛らしく、涙が見ているものを切なくさせます。

映像的にもモノクロ映像の中にカラー映像がインサートされました。
また、フォーカス範囲を狭め、例えば手前叔母の横顔ごしの立ち去る主人公などぼかして距離感を演出したり、あるいはピン送りで奥にフォーカスを移動させたりを幾度となく使っていましたね。


さてそもそも「革命」とは何を指すのでしょう?まるで調べずに想像すると、今わたし的に旬な1968年民主デモのことを指すのかな?と。世界的な流れの中、イタリア パルマがどうだったのかもわかりません。元来楽天的で昼からワイン飲んで歌って踊ってる人たちですから、WW2でファシズムを打倒したあと、デモが起きたとはあまり思えず。そもそも弥生時代にローマ帝国作っていた場所ですからね。なんか凄いです。
ここで冒頭の言葉を考えると、どんな人生でも少なからず変革や激動があるわけで、目の前の大変さ、悲劇をことさらに思い詰めることなかれ・・と応用理解してもいいのかしら?