映画は、ブルジョワ階級に属する青年が共産主義に傾倒しながらも、自身の思想と現実の間で葛藤する姿を描いた作品。青年は婚約者との関係に悩み、友人の死や複雑な人間関係を通じて、自らのイデオロギーに疑問を抱…
>>続きを読むこの映画には、確かな迷いがある。
政治とは何か、階級とは何か、愛とは何か、自分が誰であるべきか――それらすべてに「まだ答えたくない」と言いながら、同時に「もう答えなければならない」と感じている若者の…
1回目 2023年6月
若干22歳でこの映画を撮るとは……。畏るべし。並外れた才能を感じる。自分自身への決別でもあり、離れがたい愛着でもある。来るべき「革命」を受け入れた世代、その姿がよくわかる。特…
ベルトリッチの監督第2作にして22歳の時の作品。登場人物の名前は、スタンダールの『パルムの僧院』からで、時代背景は現代に移した。友人の死を契機に、自分が抱いていた革命思想に破局を覚え、共産主義に別れ…
>>続きを読むベルトルッチの最初期作品。
パルムの僧院の翻案だとか、監督の故郷たるパルマを舞台にしていて自伝的要素も強いとか、そう言う見方も当然あるだろうけど、処女作の「殺し」で圧倒的に足りてなかった脚本部分のブ…