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桃色の店/街角 桃色の店のKExitのネタバレレビュー・内容・結末

桃色の店/街角 桃色の店(1940年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ブダペストの街角にある雑貨店で働くクラリック(ジェームズ・スチュワート)は、オーナーや同僚からも信頼される優秀な販売員。そこへ、失業中の女性クララ(マーガレット・サラヴァン)がやってくる。言葉巧みにオーナーに取り入り雇用されることになったものの、クラリックとソリが合わず2人はいつも喧嘩ばかり。そんな中、クラリックは新聞広告をきっかけに見知らぬ女性と文通を始め、姿も知らない彼女に魅了されていく。

原題の”Shop Around the Corner”から、あれ?と思っていたけど見進める内に気づく。”You've Got Mail”の元ネタ!全然知らず見ていたので驚き。しかし、こちらの主人公は大富豪フォックス家の御曹司ではなく、しがない店員。
オーナーを含めた店の仲間たちの温かだけど、不況や孤独を内に抱えた哀愁漂う人間模様。クリスマスの日、小間使いの男の子とオーナーが孤独を慰め合うようにディナーに向かうシーンは特に素晴らしい。
そして、ジェームズ・スチュワート演ずるみすぼらしくも愛される男。彼の魅力はフランク・キャプラの言うように、「どこでもいそうでどこにもいない」男であること。唯一無二の存在感。
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