Neki

テルマ&ルイーズのNekiのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
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西部劇の舞台やバディものなど、男性しか演じて来なかった役割、舞台を女性の主役2人が逃避行に使う。彼女たちが逃げているのは「罪」からだけど、社会の規範からの逃避と重ねられている。

本来は外にいるはずの男性たちが家の中で彼女たちの帰りを待ち、本来家にいるはずの彼女たちが外で犯罪を働き逃げている。男は女の世界に、女は男の物だった世界に。
それをあざ笑うかのようにレイプ、窃盗、卑猥な運転手が出てくる。外の世界に彼女たちの味方なんていやしない。テルマの旦那はくそだし、ルイーズの彼氏は優しいけど彼女を救いきることができない。

どう捉えるかはラストの解釈による。
個人的な感想としてはバッドエンドなので、観終わった後結構胸が重たくなったりした。面白いラストの解釈があれば知りたい。

彼女たちどちらにも良く感情移入できるように造られていた、本当に良いコンビ。役者の2人はプライベートでも仲良しだそう。服装や言葉遣い、振る舞いの変化は観ていて力をもらう。

違う国違う年代に生きていても、彼女たちの気持ちや閉塞感が理解できてしまう。うわあ、そんな時代もあったんだと思うにはまだ年代が近すぎるのかな〜
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