ゴン吉

インナースペースのゴン吉のレビュー・感想・評価

インナースペース(1987年製作の映画)
4.0
ミニチュアサイズになった潜航艇で人体に入り込んだ青年の奮闘を描いたSFコメディ作品。
スティーブン・スピルバーグが製作総指揮に参加。
デニス・クエイドとマーティン・ショートが共演、メグ・ライアンがヒロインを演じる。 

元空軍パイロットのタック・ペンドルトン中尉(デニス・クエイド)は研究室でテストパイロットとして潜航艇に乗り込み、ミニチュア化してウサギの体内を探索する実験に参加する。
研究室でミニチュア化に成功した直後に産業スパイが襲撃する。スパイから逃れるために科学者が小さくなった潜航艇の入った注射器をもって逃走するが、ショッピングモールでスパイに追い詰められ、たまたま居合わせたスーパーで働く気弱で精神科に通う青年ジャック・パター(マー・チン・ショート)に注射する。
タックの乗った潜航艇はジャックの体内に入るが… 

縮小して人体を冒険するSF作品としてリチャード・フライシャー監督の「ミクロの決死圏」が有名ですが、本作は縮小化して体内に入り込んだ人物がメインではなく、体内に入り込まれた人物が中心となってストーリーが展開するという逆転の発想が興味深い。
積極的でワイルドな性格のタックが、気弱なジャックの体内に入り込んで神経接続する。
タックの声が聞こえるようになったジャックは、まるでタックが乗り移ったかのように積極的に行動するようになり、タックの指示のもと産業スパイと奮闘を繰り広げる。
さらに顔面変形により他人に成り済ますが、人相が変わるシーンはコミカルで必見です。
ラブコメ女王のメグ・ライアンがストーリーに華を添えて盛り上げます。実生活でも本作での共演が縁で、デニス・クエイドとメグ・ライアンが結婚している。
様々な経験を通してジャックは自信を得て成長し、病んだ心とも決別してスッキリです。
「かくてジャックは今日も良く行く!」 

2023.4 地上波テレ東で鑑賞(サタシネ・吹替:進藤光太 訳)  
第60回 アカデミー賞で視覚効果賞を受賞(1988年)
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