タクマ

クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦のタクマのレビュー・感想・評価

4.2
国連直属の「SML」と世界征服を目論む悪の組織「ブタのヒヅメ」との戦いに巻き込まれたしんのすけ達カスカベ防衛隊。野原家を巻き込んで世界の命運をかけた戦いが幕をあける!
劇場版第6作。
大人が見ても最高に激熱なアクション映画であり最高に笑えてそして泣けるクレしん映画でもある。
ゲストヒロインである「お色気」が見せる格闘アクションを初めとした戦闘シーンのレベルだけなら確実に劇場版クレヨンしんちゃんの中では最高レベル。出てくる銃の造形の拘りやアクション映画へのオマージュ等細かい所で作り手達の拘りを感じる。一方でクレしんらしい笑いも忘れない緩急のつけ方も流石です。特にSMLのエージェントで明らかにシュワちゃんをモチーフにしたキャラクターである「筋肉」VSひろし&みさえのトイレ攻防戦は僅か数分足らずの時間なのにその中での情報量から生まれる笑いの爆発力が半端なくて何度見ても大笑いしてしまう🤣
本作の最大のキモになるのが自称救いのヒーローぶりぶりざえもん。金にがめつく常に強い者の側につきその上卑怯。ハッキリ言って普段はヒーローでもなんでもないただの役立たずのブタ野郎ですがここに出てくる彼にそんなブタ野郎の要素は殆んどない「ちょっとはあるが笑」しんのすけから自身の誕生の経緯と生まれてきた意味を聞き自分が成すべき事を成し遂げるべく自分の運命を受け入れる姿はまさに救いのヒーローである。
最後の最後でしんちゃんと語り合う彼の姿にちょっとかっこ良いなと思うと共にその中で描かれる親の子供に対する愛情とラストの胸熱展開に思わず泣いてしまった。
お話の内容からして今で言うAIがもたらす世界への可能性をこの時代から描いた点も普通に凄いと思いますし全体的な完成度なら歴代クレしん映画でも上位に入る映画では無いでしょうか?
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