佐藤克巳

銀座の若大将の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

銀座の若大将(1962年製作の映画)
5.0
1962年は素敵な銀座の映画が2本誕生した。
1本は石原裕次郎、浅丘ルリ子「銀座の恋の物語」でラブロマンスの最高傑作。そしてもう1本は若大将加山雄三、澄子役星由里子の本作だが、団令子、北あけみ、藤山陽子に青大将田中邦衛を交えた混戦模様の青春喜劇。若大将が、銀座のステーキハウスでの乱闘で拳闘部マネージャー江原達怡スカウトされ、同店でアルバイトと掛け持ちを実行。仲介した祖母飯田蝶子の奮闘振りが楽しい。また父有島一郎が若大将の見合いを勘違いするギャグが定番で笑える。実父上原謙のアシストも見事で、レギュラー出演者のスタイルが板についた杉江敏男監督会心の傑作喜劇となり、シリーズで私が一番好きな作品である。
佐藤克巳

佐藤克巳