ホドロフスキーの宗教観・世の中の見方が、鮮やかな彩色と描写で表されていたので、「入門編」と呼ぶに相応しい…のでは。
明らかにイエスっぽいルックスで言葉話せぬ主人公やら、喜んで軍人に身体を差し出す奥方やら、初っ端から悪趣味節が炸裂。
撃たれた人間の血を青くしたり、傷口から鳥を出したりしてるけど、爆発演出まで使ってるわけだし、ここは予算都合ではないよね。
蹴破った先に空間があった時のワクワク感。
そこからの「イカれた旅の仲間を紹介するぜ!編」は、まあ中弛みとの戦いではあったけど、揃いも揃って欲に塗れたgm(ウラヌスくんはかわいそう)でよかった。
そして「みんなで山登りするぜ!編」からは、更にホドロフスキーの思想ダダ漏れてて、さすがにカルト感凄まじかった。
からの…なんだよこの終わり方!!!!
俗世的な鮮やかさを持ちながらも、欲を捨てるほうへと動く。
矛盾の中に彼なりのアーティーな表現が噴出していたように思う。