刻一刻と血の気を失っていくジェームズメイソン。タイムリミットがあるなかでブロンソンのすごい無謀運転が続くんだけどほぼ最初から間に合ってなくて、後部座席のお医者もずっと目瞑ったままだし転倒した白バイ警官の「なんてめちゃくちゃな運転なんだ」って会話もやたら丁寧に撮っている。リブウルマンの草に火をつけて逃げるって地味な行動もヌルッとした感じで良い。発煙筒で火だるまと岸のパリ祭の花火がシンクロ、狙ってやってるんだろうけどこれも微妙なバランス。こうまで行き当たりばったりの映画にできるのは逆にすごいのかもしれないという気がしてきた。ブロンソンはいかにも船乗りらしい半袖パツパツに細身のパンツで体型を強調。ジェームズメイソンの意外なチューリップハット、でも似合う。