マーくんパパ

霊魂の不滅のマーくんパパのレビュー・感想・評価

霊魂の不滅(1920年製作の映画)
3.7
1920年映画黎明期のスウェーデン、ヴィクトル・シェストレム監督の魂の救済を描いたサイレント。それにしても字幕の和訳が支離滅裂で酷かった。ベルイマンが敬愛したこの監督シェストレム、『野いちご』の老教授やった人だったんだ!と同じ国の師弟の繋がり感じます。改悛せずに何回も妻を嘆かせる酒飲み荒くれ男ダビド(監督が主演掛け持ち)、かつて彼に寝食施した貧民救世所のシスターも今や死の床にあり一目更生した姿を見たいと願うが彼は喧嘩して死んでしまう。その霊を回収しに来た死神が今までの非情の振舞いを彼に見せて周る…。薄影の霊が現実世界を歩き周る二重写しオーバーラップ映像、この時代にこの映像表現完成度には目を見張る。当時の観客たちは“映画って凄い‼︎” と目を丸くした事だろう。神や霊魂をテーマにすること多い北欧映画の走りでもあります。