上海十月

ナイロビの蜂の上海十月のレビュー・感想・評価

ナイロビの蜂(2005年製作の映画)
4.0
「ホテル・ルワンダ」も考えさせられたが、今回は、先進国ができないことを、アフリカで行い、先進国が利益を得るという構図が夫婦愛のメロドラマを中心に描く。ヨーロッパのシーンは、青が基調で冷たい感じだが、アフリカは、赤く描かれエネルギッシュだ。また、自然やアフリカ上空を飛ぶUNの白い飛行機のシーンが現実のひどさの中で美しく見える。メイレレス監督の手腕は、スラム街のセミドキュメントな映像であろう。いらない薬、食料を補助金目当てに自国やUNに売って儲けを得る会社は、確かに武器商人と変わらない。エンタテーメントでありながら政治的なメッセージを残せた稀有な映画だと思いました。ラストは、救いがあまりなかったのが残念でした。
上海十月

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