犯人探しのミステリーというより、実際の凶悪事件がもたらす苦しみや胸糞悪さが主軸。
見せ方がうまくてどんどん引き込まれた。
雨の湿った感じとか夜の暗さとか田舎の匂いとか、そういうものが画面から漂ってくる。
胸糞悪いけどコミカルでもあって、映像も美しくて、映画として完成度が高い。
こういう捜査、場所を問わず昔はよく行われていたんだろうなと思うとやりきれない。
脚を使う地元の刑事と頭を使う都会の刑事の対立はひとつのパターンでもあるけど、事件に向き合っていくうちに両者が交錯していくところが、この手の映画としてはひとつ抜けて優れていると思う。
トンネルのところすごく良かった。
ラストも重かったな……