BOB

ブロンドの殺人者のBOBのレビュー・感想・評価

ブロンドの殺人者(1943年製作の映画)
3.7
私立探偵フィリップ・マーロウシリーズの第2作『さらば愛しき女よ』を原作とする、エドワード・ドミトリク監督のフィルム・ノワール。

ムショ帰りの大男から元恋人捜しを依頼されたフィリップ・マーロウが、複雑な陰謀事件に巻き込まれる。

"I'm afraid I don't like your manner."
"Yeah, I've had complaints about it, but it keeps getting worse."

フィリップ・マーロウ映画の最高傑作との呼び声も高い、フィルム・ノワールの初期代表作。

1975年のロバート・ミッチャム版は鑑賞済みだが、明らかにこちらの方が完成度が高い。複雑かつミステリアスなストーリーに、エドワード・ドミトリク監督のスタイリッシュなモノクロ映像美、と、これぞハードボイルド探偵ノワールの古典!と言わんばかりの作品だった。

薬漬けにされたフィリップ・マーロウが見る、シュルレアリスム的な悪夢描写や、目の前が真っ暗になる描写、頭の中が曇る映像表現が面白かった。

"'Okay Marlowe,' I said to myself. 'You're a tough guy. You've been sapped twice, choked, beaten silly with a gun, shot in the arm until you're crazy as a couple of waltzing mice. Now let's see you do something really tough - like putting your pants on.'"

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