【第73回アカデミー賞 監督賞他全4部門受賞】
ベルリン映画祭で男優賞を受賞をしたのを始め、アカデミー賞でも作品賞を含む5部門でノミネートされ、監督賞、脚色賞、編集賞、助演男優賞を受賞した。
ソダーバーグはこの年『エリン・ブロコビッチ』も作品賞候補に送り出しており、ソダーバーグが最も乗りに乗っていた時期だろう。
メキシコの麻薬捜査官、アメリカの麻薬捜査官、アメリカの麻薬取締局長、麻薬密売組織のボスの妻の４つの立場から描かれる群像劇で、それぞれ異なるフィルムを用いて描き分けるという斬新なことをやっている。
これだけの話を破綻なく一本の映画に収める技量は確かに評価すべきだろう。それぞれがとても濃厚で映画的なスリリングさもありなかなか面白く観ることができた。
ただ麻薬がらみの話にあまり興味がない僕としては、注意深く観ていないと何がなんだか分からない本作は少し苦痛だったかな。クオリティの高さは認めるけど好きな作品ではない。
