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恋する惑星のいのレビュー・感想・評価

恋する惑星(1994年製作の映画)
4.9
この映画は香港返還を目前に、缶詰を象徴として“期限”という問題を描いている。そしてまたある時間的期限、空間的な距離、職業的対立、壁やカウンターという隔てというものが主人公の独白によって絶えず意味が与えられ、映画にはその独白のうちに意味が溢れている。しかしこれは逆に言えばアイデンティティの不安、期限の不安なのであって、それ故に与えられた意味はギリギリのところで入れ違い、流産してしまう。ある失敗だけが描かれる。
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