大好きなウォン・カーウァイ監督の代表作。
香港の九龍、尖沙咀にある雑居ビル「重慶大厦」と小食店「ミッドナイト・エクスプレス」を舞台に、すれ違う恋愛模様をスタイリッシュに描いた作品。
ウォン・カーウァイ独特の質感のある映像が、感性を刺激します。
香港のむせ返るような夜の香り、魅惑的な音楽、キザな台詞、斬新なカメラワーク、すべてがキャッチーでとてもクール。
何より、この映画のオープニング。
「その時、彼女との距離は0.1ミリ。57時間後、僕は彼女に恋をした」の金城武のセリフにヤラれる。
西洋と東洋が絶妙に入り混じり、独特の雰囲気を漂わす香港を舞台に、ドラマティックな恋のすれ違いが繰り広げられます。
正直ストーリーがどうのこうのという映画ではないのかも。ただ、香港というロマンチックな街に住んでいるような気分にさせてくれる不思議なムードを持っている。
蒸し暑い夏、大音量でかかる“夢のカリフォルニア”。原色やネオンで熱っぽく彩られた映像。すれ違いつつも結ばれる香港の夜の情景があまりにも色っぽく、最高に熱っぽい作品。