紅蓮亭血飛沫

サインの紅蓮亭血飛沫のネタバレレビュー・内容・結末

サイン(2002年製作の映画)
2.3

このレビューはネタバレを含みます

テーマ・オチを通して「ああ、M・ナイト・シャマラン監督ってこういうのだよな」と腑に落ちたというか、期待通りのものをそのまま提供してくれたような感触でした。

たくさんの不可思議な現象から、宇宙人が襲来したのではないかという疑惑が起き、そこからの家族の行方を題材にした作品という事でしたが、精々宇宙人といってもいるかどうかわからない程度で収めるのだろうと思っていました…。
まさか登場して主人公達の前に姿を現すとは…。
いえ、宇宙人を題材にした以上、実際に出てくる作品というのはたくさんありますけども、本作のように疑惑から生じる不安や現象を題材にし、その環境から翻弄される主人公達…という点に特化した作品だと思っていたので、ちゃんと登場するという事に驚きました。

登場させたギャップもありますが、宇宙人撃退の策として本作のテーマを踏まえるという因果関係を結びつけるのも良かったですね。
そのテーマをラストで爆発させ、幸運を偶然と捉えるか、神からのお告げ・定められたものだと捉えるか…という点を昇華させた手腕は中々のものです。
考えれば考える程、“幸運”、“運命”といった事柄の哲学を探ってしまいますね。
輪廻転生、とは趣が違いますが、全てが何かと結びついているような世界の裏側へと意識を向けてしまいたくなる、余韻が心地よい映画でした。

それにしてもメル・ギブソンが元牧師…意外にも似合っていてビックリ。