Aimi

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリーのAimiのレビュー・感想・評価

5.0
意外と観ていなかった名作のひとつ。

人の心の暖かさに溢れていて涙が出る。
周囲を自然と笑顔にしてしまう、太陽みたいな人がいる。これは間違いなくギフトだと思っている。
人の心を開く話術やテクニックはあるけれど、太陽みたいな人たちはその広くて大きくて愛に溢れた心で自然と人を笑顔にし心を開かせる。
アダムスは太陽だ。
朗らかで、なんと愛に満ちた人だろう。人の笑顔が、笑い声が、幸せが大好きなんだろうなと彼の表情を見ていて感じるし、そんな彼らを観てるこちらも自然と笑顔になっている。
自殺癖があり挫折を経験し、後に彼が言うように全てを失って全てを得たのだろう、患者のすぐそばにいる医者はまさに彼のための職業だと思う。彼は天職を見つけたんだ。

心と身体は繋がっている。
心の持ち方ひとつで病気が治ったり病気にかかりやすくなったりしてしまう。
でも心がどんなに強くあっても、病に負けてしまうことだって往々にしてある。
だけれども声をだして誰かと笑い合っているひとときの、なんと幸せなことだろう。それは健康な人も腕を失った人も病に伏している人も同じだ。

人が人と出逢えば、必ず影響し合う。
“無関心であること”が1番よくないのだ。
笑顔は最高の薬。
死を恐れるのではなく、どう死ぬかではなく、生のクオリティを高める。

そのための医者像を彼は生きている。
そしてこれらの言葉は、職業に関係なく生きている私たちにとってもとても大切な言葉たちだ。
出逢う人、側にいる人、周りの人に関心を持ち、心を開き、笑顔のひとときを共有し合う。
私は太陽ではないけれど、それができる人で在りたい。そうしたらせめて、誰かにとっての小春日和ぐらいにはなれるかもしれない。


***
アダムスを演じたロビン・ウィリアムズが素晴らしいのは言わずもがななんだけど、フィリップ・シーモア・ホフマンの名脇役ぷりがたまらなく良かった。
嫌いだと言ってのけた相手に助けを求めるのは、どんなに勇気がいったことだろう。あのシーン大好きだ。あと、審査委員会で傍聴する医学生たちへ演説をするシーン。あのシーンが1番泣いた。
Aimi

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