ヴぇる

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリーのヴぇるのレビュー・感想・評価

3.0
所謂お決まりの、傍から見ればはおかしな無鉄砲な男だが、夢のために走り続け周りもそれに共鳴していく---という主人公の物語だ。

正直言って99年に作られたとは思えないほどプロットが若干古臭く感じる。

パッチ・アダムス自身の人生は異を唱える事など有り得ない程の誰にでも出来ない事をやってのけた英雄的な人物だ。
だが、それとこの映画の評価はイコールではない。つまりが、リスペクトし過ぎたが故に綺麗にまとめ過ぎているのだ。
彼には我々には考えも及ばないほど辛く苦しい経験も間違いなくあっただろう。そういう困難を乗り越え何かを成し遂げるのを写すのが映画パッケージという物だ。
今作にはそれがなくまるで上辺をなぞっているだけだ。確かにショッキングな出来事はあったが、彼の人生を2時間鑑賞しても少しも彼に近付けたとは思えない。

ただ、ロビン・ウィリアムスの泣かせる演技、曲、雰囲気作りは悪くは無い。当時は号泣必死だったのは伺えるし10代ならば心を動かされるだろう。
ただ史実とは20歳以上もかけ離れた人物をキャスティングしたのには疑問が残る。パッチ・アダムス自身は23歳頃には大学を卒業しているのだから。

総評としては、まずまずのハートウォーミング映画だが傑作という程ではないという印象の映画だ。
脚色が強すぎたためにイマイチなってしまった例だろう。
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