もいじょい

老人と海のもいじょいのレビュー・感想・評価

老人と海(1958年製作の映画)
4.0
大学時代 文学部という事もあり 古典/現代 海外/日本文学を読み漁った中の一つ 読了後あまりにもしんどくてやるせなくて つらくなった覚えがある
ページ数は少ないが内容の濃さはどんな長編にも負けない

少年と話す老人は穏やかだが カジキを相手にしている瞬間は一番生き生きとした顔をしていて 「人生を懸けて漁師をしている」という描写が色濃く伝わった
うまく言えないが「諦めない心が大事」とかそんな安っぽいメッセージではない気がする
世界中から愛され続けている本作から あらゆる生物の力強さを受け取ることができた

「わしは信心深くないけど 今度ばかりは頼むよ神様」
「悪かったな 兄弟分」
「遠くへ行きすぎただけ 人間は負けない」
原作の印象的な台詞が老人の大きな独り言として 誰も応えない 静かな海に消えていく