老人と海の作品情報・感想・評価・動画配信

「老人と海」に投稿された感想・評価

B

Bの感想・評価

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小説版を今年の春頃に読み、老人や海の様子、あの魚の骨が浮いている姿など情景が鮮明に思い浮かび心に残っていた。

映画版は当時だったらアクションに入るような劇中の音楽や演出で魚のラストのシーンも正直気に食わなかった。
ハリソンフォードかなんかを主演にしてもう一度作って欲しいと切実に思う、船上のシーンは音楽なんていらなくてただ波が打つだけの音でも全然いい。
フィルマのお友達が絶賛していて、U-NEXTで配信開始されたから、キタコレ!!と飛びついたけど、どうやらそちらは1999年ロシア、日本、カナダ合作の短編アニメの方だったみたい。

ヘミングウェイ生前最後の短編小説が原作。

キューバに住む老猟師サンチャゴ(スペンサー・トレイシー)は、84日間も続く不漁に悩まされていた。いつもの様に漁に出た老人の針に、巨大なカジキが食い付いた。

それから三日三晩続く、老人とカジキの戦い。

壮 絶 … ! !

この一言に尽きる。

小さな舟と老人の力では、簡単に釣り上げられないカジキ。老人の手に縄が食い込み、血が滲む。老人は縄を身体に括り付けて睡眠を摂り、釣り上げた魚で腹を満たし、ただひたすらカジキとの綱引きに全身全霊で挑む。

どれだけ不漁が続いても、
彼は漁に出るのを辞めなかったし、
弱音を吐く事もなかった。
それが彼なりの漁師としての誇りなのだろう。

そして、荒々しく舟を引っ張り続けるカジキに自分自身を投影する老人。

老人とカジキとが合わせ鏡の様。

老人はようやくカジキを釣り上げる事に成功するが、小さな舟に引き上げる事が出来ない。カジキを舟の横に縛り付けて港へ戻る事にするも、今度はその血の臭いを嗅ぎ付けたサメが群がり始める。

カジキの次はサメと格闘を余儀なくされる老人。

満身創痍とはまさにこの事。

1950年代の映画なので、合成技術が現代のそれとは比較にならないのは当然ながらも、血を流すサメの水中撮影や、サメに食い荒らされて骨だけになっていくカジキ等、惹き込まれるだけの画の力がこの作品には宿っている。

元は老人の助手を務めていた少年との心の交流に、頬が緩む。

強さ、誇り、老い、孤独、人生。

老人とカジキ、老人と少年を通して、心に染み渡る人生訓。

老人を演じたスペンサー・トレイシーが実に魅力的で、かつナレーションを一人二役でこなしており、1冊の本を読み上げた様な"読後感"が胸に残る名作。
achan

achanの感想・評価

3.7
⛵️

淡々と進むストーリーに込められた人生の教訓。

人生は良いも悪いもある
無茶しても長くは続かないし、
代償も伴う、、けれど
冒険しなければあの大物とは出会えなかった

それを老人と海だけで表現しちゃうヘミングウェイすごいな。

ヘミングウェイなんかに〜かぶれちゃってさ〜って感じでハマりそう、かぶれそう。原作読んでみよ。
原作未読ですがコレ観てめちゃくちゃ原作読みたくなった。

すごく良かったです。
カジキマグロと海で生きてきた男の静かな戦い。それを邪魔するサメ。あーんどそれを全て理解している少年との心の通い合い。なにこれ傑作か。やばい。
主演の老人役、スペンサー・トレイシーがめちゃくちゃいいです。どんだけ退屈な話なんだろうって思っていたけど全く違った。やはり名作って言われている作品て素晴らしいんだな、、、
原作既読。海を舞台にした古典と言えば本作と「白鯨」が思い浮かぶけど個人的には本作の方が肌に合う感じ。原作読んだのも、映画を観たのも昔の若かりし頃。年月を重ねて観たら驚く程老人の心境が理解出来る範囲が広がったのに驚く。砂糖とミルクたっぷりのコーヒーで癒やされる老人。見守る少年。孤軍奮闘した海での時間...。シンプルだけど奥深いですね。
自然と海に導かれた人
運が売っていたら…買うだろうか買えるだろうか
幾晩も寝ずに引き合ったのが、陸に上がる頃には骨になってしまって、それの力と大きさとそれと向き合った時間は誰も知らない
monaminami

monaminamiの感想・評価

4.6
観たことあると思っていたけど、ただ何度も読んでいた脳内映画化だった。ってくらいに情景が浮かぶ大好きなヘミングウェイの作品、文章をまんま映画化ってなかなかチャレンジャーな気がする。
男の老いの潔さと美しさ。カジキと戦ってる図は松方がチラッとする。
otom

otomの感想・評価

4.6
雑コラみたいな酷い映像でも、キッチリと原作に忠実なので余裕で脳内補完可能。人生の中で弧を描く様に訪れる運の悪い時と良い時、でもってツキが回ってきてここぞとばかりに頑張っても必ずしも上手く行く訳ではない。厳しい自然(時々優しく)と常に厳しさと共にある人生(時々優しい)の中でプライドを失わずに生きていくとはこう云う事だとヘミングウェイ先生に叩きつけられる様。柔和さと戦う男を演じ分けるスペンサー・トレイシーがとても良い。
あにま

あにまの感想・評価

2.7
921作品目。レビュー357作品目。
『老人と海』
 監督:ジョン・スタージェス
 主演:スペンサー・トレイシー
 興行収入:未記載
 製作費:$5.000.000
不漁が続き80日以上も捕れていない漁師の老人。その相方である少年は老人のことが大好きでいつも一緒にいた。老人は最近、美しい海岸でライオンが戯れる夢を良く見ており、何か良い予感を感じながら船を出す。そして老人が仕掛けた一本の釣竿に信じられない程の手応えを感じ…。

ヘミングウェイの名作文学。
自然の力と戦う一人の老人の姿に、なんとも言えない気持ちになった。
老人と少年のような関係に羨ましさを感じた。
ラストのあの夢の意味とは…。
ダオ

ダオの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

1958年にアメリカでつくられたジョン・スタージェス監督作品。ヘミングウェイの遺作(?)を原作とした人間ドラマ。お爺さまがひとり巨大カジキを釣りあげるも……。

教訓めいたお話。いろんな解説を読むとキリスト教的とか老人の夢とか出てきますが、ヘミングウェイの最期を思えばその半生を振り返ったお話、というか遺書といっても大袈裟ではないような気が。

栄光の裏に張りついた虚しさがあるもんな。怪しげな人たちがたくさん寄ってきて生活を喰いものにされちゃったって感じ。あんなに苦労して大物釣りあげたってサメに食われて残ったのは骨だけなんてキツいわ。それを「良」とする人生も全然ありだけれど、この映画からそれは微塵も感じられない。「我に続くものよ何を見る?」だよなぁ。
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