mochikun

あるスキャンダルの覚え書きのmochikunのレビュー・感想・評価

3.8
人間のイヤ〜な部分を描いた映画でしたね。
やっぱり主人公ですから、ジュディデンチ演じるバーバラ先生のねじ曲がった人格が本作の肝ですよね。
他人の人生を否定することによって、自分の人生を肯定するという、なんて言うんでしょうか、いわゆるネット民みたいな感じですよね。結婚とか嫁のATMやろワラ!みたいな。

バーバラ先生の歪んだ部分の真骨頂って、仲良くする人も自分と同じ価値観であって欲しいのは100歩譲って分かりますが、同じ生活環境に身を置いていて欲しいと望んでいるところですよね。私は結婚してないんだから、あなたも離婚してシングルになりなさいよ!っていう。そういう考えがすごく気持ち悪いと僕は思いました。

とはいえ、一体だれがバーバラ先生を笑えるでしょうか。
おそらくこれまで友達と呼べる人もなく、まして恋人なんて一度もいたこともない人生を送ってきて、つまり健全な人間関係を築いてこられなかったが故に形成された性格は、歪んだ考え方を生み出し、目に映る世界を歪めてしまった。ちょっとしたボタンの掛け違いが積み重なれば、僕もそういう人生を送っていたかもしれません。

久々にわりと若いケイトブランシェット見ましたけども、本田翼に似てるな〜と思いました。
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