ゴン吉

キングコング対ゴジラのゴン吉のレビュー・感想・評価

キングコング対ゴジラ(1962年製作の映画)
4.0
日本を代表する怪獣ゴジラとアメリカを代表する巨大モンスター・キングコングの対決を描いた特撮怪獣映画。
ゴジラシリーズの第3弾で、シリーズ初のカラー作品でもある。
本作はゴジラシリーズ最高の観客動員数1,120万人を記録し、公開当時は邦画歴代第2位の大ヒット作品。 

高島忠夫、佐原健二、藤木悠、有島一郎、平田昭彦、浜美枝、若林映子らが共演。 

北極圏を調査するため国連派遣の科学者を乗せた原子力潜水艦シーホークがゴジラを発見する。やがてゴジラは日本の松島に上陸する。
一方、パシフィック製薬のスポンサーTV番組「世界脅威シリーズ」のロケ班がソロモン群島ブーゲンビルの南100kmに位置するファロ島で巨大なる魔神キングコングを見つけ、酔ったところを捕らえて貨物船で日本に曳航する。
ゴジラとキングコングは北関東の那須に続き、富士山麓、熱海で対決するが…

東宝創立30周年記念作品で、アメリカのRKO社が権利を有するキングコングをライセンス契約により実現した日米を代表する巨大モンスターの対決作品。
太平洋戦争で敗戦国となった日本が、戦勝国のアメリカに対して怪獣対決で挑んだ本作は、怪獣映画の枠を超えて空前の大ヒット作となった。
国会議事堂で寝ていたキングコングを気球で運び出すシーンは、当時のアメリカによるGHQ占領政策からの日本政府の独立の象徴として描いているようにも思え、意味深である。
またゴジラのパワー源が原爆由来の核エネルギーであるのに対し、電気の発明国であるアメリカのキングコングが高電圧でパワーアップするのも興味深い。
一方、ゴジラのジャイアントスイングやキングコングの背負い投げなどが炸裂する怪獣プロレスのエンタメ性も見どころで、国会議事堂や熱海城のミニチュアによる特撮にも注目です。
「人間はあたらめて動植物の自然に適応する生命力に学ぶべきだ」 

2023.10 BS12で鑑賞(日曜ゴジラ劇場)
2023.5 BS12で鑑賞
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