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ナバロンの要塞のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

ナバロンの要塞(1961年製作の映画)
3.9
アリステア・マクリーンの同名小説をJ ・リー・トンプソン監督が映画化した戦争アクション・ドラマ。
製作、脚色は赤狩りでイギリスに亡命したカール・フォアマン。
撮影はオズワルド・モリス。
音楽はディミトリー・ティオムキン。
(1961)

第二次世界大戦中の1943年。
エーゲ海はドイツ軍の制圧下にあり、孤立したケーロス島の英軍2000名は後1週間で全滅の危機に直面する。
連合軍は、部隊を撤退させるために駆逐艦6隻をケーロス島へ向ける。
しかし、隣のナバロン島では、断崖の絶壁に取り付けられたドイツ軍の巨大な大砲2門が海峡を睨んでいた。
そこで、見張りがいない島の南の絶壁400フィート(約122m)をよじ登る計画が立案され、6人からなる精鋭部隊が大砲の爆破に挑む…。

~登場人物~
①精鋭部隊のメンバー6人
・ロイ・フランクリン少佐(アンソニー・クエイル):ジェンセン准将の幕僚。計画の発案者で作戦の指揮官。
・キース・マロリー大尉(グレゴリー・ペック):クレタ島で名を馳せた士官。登山家。ギリシャ語とドイツ語が堪能。
・アンドレア・スタブロス大佐(アンソニー・クイン):元ギリシャ軍大佐でレジスタンス闘士。妻子をドイツ軍に殺されている。マロリーと因縁がある。
・ミラー伍長(デヴィッド・ニーヴン):化学の専門家 (教授) で爆薬の天才。軍隊嫌い。
・ブラウン一等兵(スタンリー・ベイカー):スペイン内戦以来の闘士。機械の専門家で無線連絡担当。ナイフの名人。人殺しを躊躇。
・スピロ・パパディモス一等兵(ジェームズ・ダーレン):ナバロン島生まれ。父はナバロン抵抗組織のリーダー。殺しのプロ。

~②島のレジスタンス(女性)~
・マリア(イレーネ・パパス):スピロの姉。
・アンナ(ジア・スカラ):独軍に捕まり拷問され口がきけない。

「誰であろうと殺したくありません。殺しはあなたに任せます……汚れ仕事の責任は誰が取るんです。悪いのは命令する者。それとも手を下す者ですか」

「訓練を受けれは殺すのは難しくない。むしろ避けられない。君は傍観者として逃げてきた。だが、傍観は終わりだ」

戦場を背景にしたアクション娯楽大作ですが、ヒューマン・ドラマとしてもしっかりしています。
戦場で人殺しをしないことは許されない。倫理や人道を考えたら人を殺せない、ということが分かりますね。
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