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タッチ 背番号のないエースのmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.8
タッチ総集編1作目。本来の原作とのアレンジもあるが全体的に凄い巧く纏めている。

高校入学から、和也が野球部へ・達也がボクシング部に進む。
「南を甲子園に連れて行く」ため頑張る和也に、一歩引く達也。
決勝戦当日に事故死した和也の代わりに達也が登板するまでが描かれる。

結構色々と端折ってはいるが、“和也の為に身を引いた達也が、和也の代わりに決意するという物語”に絞って構成しているので非常に判りやすい。
総集編に有りがちな、エピソードが多過ぎて纏まらないことを避けるため、テーマを絞り余計な要素を入れないのは聡明だと思う。

和也がトランプで南を賭け、南が激おこのシーンは無い。それどころか「死んでるんだぜ、それで」の名シーンもカットされている。
更に先輩マネージャーは教員へと設定が変更されている。

だがエピソードを厳選している分、芝居をゆっくり見せてるが、必要以上に説明的じゃない。しかも劇中歌を多用することで時間の経過の表現が上手い。
それが凄い映画っぽい作りになってるんだよね。

そして思ったより“野球”の割合が多いことに驚く。だってタッチにあんまり野球って求めて無いじゃん(笑)むしろこの映画じゃちゃんと野球アニメしているのよね。
“背番号のないエース”も名曲だし、総集編映画として取捨選択が上手く、かなりの完成度だと思う。
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