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満月あばれ笠のmitakosamaのレビュー・感想・評価

満月あばれ笠(1956年製作の映画)
3.2
東映YouTubeにて。千代の介演じる股旅もの。
千代の介が江戸・番町の旗本の息子を演じる。武家の派閥争いに嫌気がさし家出し股旅に。

実際に武家の世界で出世の見込みが無かったりして、侍からヤクザになるパターンって多かったろうな。でも千代の助は股旅になってもスレること無く正義感は薄れはしない。

時が経ち千代の助は甲州勝沼に。まだワインで有名じゃない田舎町だ。ここで仏の親分と、その縄張りを狙う新参荒くれ者という絵に描いたような図式に。
しかも親分の娘に惚れられるというオマケ付き。
この土地で組の争いを収めるまでが描かれるのかと思いきや、サク〜っと相手の組に痛い目似合わせたらサッサと勝沼を去っちゃう。
案の定殺される仏の親分。娘は千代の助を追い江戸へ。

ここで第二のヒロイン登場。実は元許嫁で、番町での政治の乱れを幕府に訴える書状を持つ。
番町を仕切る悪徳役人と、勝沼から娘を追いかけてきたヤクザとが束になって千代之介らを襲う。

ヒロインが二人いるので、結果勝沼の娘は負けヒロインとなる。うーむ。正直この展開どうなんだろう???ヒロイン1人に纏められそうな気もするが…。勝沼の件と番町件で、話が2重になっちゃったのも惜しい。武家から侠客という転身劇が面白かったのだろうが、そこまで設定を生かし切れなかった印象かなぁ。
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