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妖雲里見快挙伝 解決編のmitakosamaのレビュー・感想・評価

妖雲里見快挙伝 解決編(1957年製作の映画)
3.2
新東宝版里見八犬伝の後半。このテの奴は大概後半は失速するモノだが、今作に関してはこの後半の方が面白かったな。

前作で馬加大記と部下の網干左母二郎の攻められ敗走する里見。妖刀村雨も盗られ、浜路も捉えられ完全に負け戦。八剣士が揃えば何とかなるという神頼み状態だ。
故に物語がクライマックス前のギリギリまで仲間集めな印象ではある。

だが犬塚信乃を中心に少しづつ逆襲が始まる。信乃を演じる若山富三郎が本当に貫禄あるんだよな。デビューして直ぐの筈だが既に大物の風格がある。左母二郎を演じる丹波哲郎にも通じるが、売れた俳優ってのは月並みだがオーラが違うわ。

中盤に化け猫・赤岩一角の襲撃のエピソードなど。一角を演じるのは坊屋三郎だ。

敗走する里見義実が涙ながらに部下や八剣士に感謝するシーンの浪花節よ…。このセンスは川内康範だろうなぁ。

馬加大記は妖刀村雨を足利に献上すると見せかけ毒殺しようとするが失敗。そこに八剣士の登場!遂に討ち果たす!
でもラストのクライマックスは、モブシーンを大量に使った合戦だった前半の方が迫力はあったかな。
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