自由奔放な女子高生がある日突然病気になってしまう、キツい顔立ちにキツいメイクで鬱陶しい時代のケイコ・キタガワ主演でYoshi氏原作のヒューマンドラマ。2000年代後半はまだ最近というイメージも有りましたがファッションやデコ電に時代を感じます。
(想像通り)友達は勿論家族にも看護婦や医者にもガラの悪いチンピラ男みたいな言葉遣いで盲目の女子高生には席を譲らないカバン振り回してカートの物を落とす病院の椅子の上に靴のせたり他者をつっぱねてたのに孤独になれば喚くような脳味噌垂れてる主人公に感情移入は難しく、ユイカ・モトカリヤ演じる友人がやたら彼女を構う理由の一つに子供の頃のエピソードが有るのですが、それもガラが悪くないにせよ女王様気質で凄く優しかったわけではなく。
病気を契機に自業自得だ因果応報だと厳しく言える立場の両親も中盤以降は全く出なくなり、前述の友人も看護婦もビンタ一発食らわせりゃ良いのに基本優しいままなので泣いたり苦しんでも真に猛省する事無く取って付けたように心を入れ替え終盤へ向かう&エンディングも唐突なので消化不足感が否めませんでした。自分が病気故に盲目の女子高生の如く席を今度は譲ってほしい立場になりかつての自分のような人間に拒否られて己の愚かさを知る、的なシーンが少しでも有れば。
それでも髪が減ってクラブで落ち武者辺りはスカッとしますし、言葉では良い事言っといていざとなると拒否反応起こす男の身勝手さなんかはちゃんと描かれているのでそれは良かったです。