ハル

Dear Friends ディア フレンズのハルのレビュー・感想・評価

Dear Friends ディア フレンズ(2007年製作の映画)
3.0
全体の印象は、いかにも作り物といった感じ。

主人公リナの、他人に嫌われる態度をとるようになった原因は何なのか?「友だちだから」と近づいてきたマキは、どうして高校生にもなって、こんな幼稚な言葉を繰り返すのか?

観ていて、マキがそうする理由は説明された。でも、リナの歪む原因がはっきりしないまま、そんなマキの気持ちや同じ病室に居て友だちになろうとした、小さな女の子カナエのアプローチで、ひねくれていたリナの心が解れてゆく。

まぁ、こういう筋は有りがちな展開と言えば、言える。へそ曲りな観客としては…。

一番心に響いたのは、病気のせいで、左胸を切断されてしまったリナが、自分のことを本気で好きと言ってくれた男性に、思い切って切断された胸を見せた場面。

ここは、相手の男性の本気さを確かめると同時に、自分の恥ずかしい姿を晒すことになる場面だが、相手の男はそれを見て「ごめん」と部屋を出て行った。

今まで、「友だちは利用すもの」と言ってはばからなかったリナがやっと心を許したのに、この男のしたことはどこにでも居そうな軽い奴のすること。いったん心を許したリナの傷ついた心が手に取るように伝わってくる場面だった。

でも、それ以外は、どのフィクションにでも出てきそうな場面だったかな。

それにしても主役の北川景子。声がいかにも高校生っぽく、クラブで遊ぶ姿は地で行ってる風に見えたし、沢尻エリカに似てる気もした。
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