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さらば愛しき大地のmuscleのレビュー・感想・評価

さらば愛しき大地(1982年製作の映画)
5.0
ガチギレて一触即発!の瞬間にゴキブリホイホイハウスからゴキブリが走っていく。演出に余裕があるというか、挟み込まれることで面白さになっているから想像よりも全然悲惨さがない。最後のガキが泣きながら突然現れるけど、「もう少し経ったら帰ってきていいよ」って追い返すところとかも。

蟹江敬三が「な、こうすれば滑舌なおるんだっぺ?」と言ってだだっ広いくすんだ青空を車で走りながら二人で唱和するシーンでのイーストウッドの『サンダーボルト』っぽさというか、のほほんとした笑みを浮かべた蟹江敬三がジェフブリッジスに見えてグッときた。『十九歳の地図』のときといい、柳町監督の蟹江敬三サブキャラクターがいい。

田舎の閉塞感を狭く撮るんじゃなくて、だだっ広く撮っているのが当たり前だけど、えらいなとおもう。
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