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クジラの島の少女のmatsuのレビュー・感想・評価

クジラの島の少女(2002年製作の映画)
4.2
マオリ族の一少女(パイ)のストーリー。舞台はニュージーランド。

海や海辺の風景、及びストーリーが非常に素晴らしい作品でした!!


〜〜以下ネタバレあり〜~

はるか昔、勇者パイケアがクジラに乗りマオリ族がその村に住み着いた。

代々、パイケアの血を引く男性がマオリ族の族長を引き継ぎ村で指導者になってきた伝統がある。

族長であるおじいさんは息子の子供に男の子を期待した。しかしながら、男女の双子の男児の方と母親が死亡。生まれたのは女の子のパイ。パイの父親は責任を感じて村を出た。その後パイは祖父母に育てられた。

おじいさんは後継者として男の子を望んでいたので、かわいいけれども女の子のパイに複雑な感情を持つ。
(それでもパイは祖父が大好きである。)

族長であるおじいさんは村の12歳の男子を集めて後継者を育てる道場を開く。伝統の歌や武闘を教えるが、当然パイは仲間に入れてもらえない。
(パイは女性だが自分が族長の後継者になることを望んでおり、マオリ族の伝統も身に付けたい)

道場の最終段階、族長は海に「クジラの歯の首飾り」を投げる。一番先に拾った者をマオリ族長の後継者にするためである。

しかし男の子たちは誰一人それを見つけられなかった。

パイは翌日に海に潜り首飾りを拾って帰ってくる。祖母は時が来るのを待ちそれを夫(族長)に渡さずにしまう。

映画終盤、多数のクジラが浜辺に打ち上げられる。このままでは死んでしまうと村の大人たち数十人でクジラを動かそうとするがびくともしない。

諦めて皆でその場を離れて数分後、あんなに微動だにしなかったクジラが海に向かっていた。奇跡が起こっていた。クジラの背中にはパイの姿があった。クジラが後継者としてパイを指名したのだ。

この時に祖母が首飾りをパイが難なく拾ってきた事を伝える。

パイはクジラと共に海に潜る。パイは相当時間、海の中にいた。その後、パイは救出されて一命を取り止める。

最終場面、パイが正式にマオリ族長の後継者になる儀式を村人全員で行っていた。後継者として誇らしい笑顔のパイがそこにいた…

素晴らしいストーリーでした。パイを演じたケイシャ・キャッスル=ヒューズの純朴な瞳に射抜かれました。(可愛らしいが強くて凛々しい役を見事に熱演、凄く気になります、この女優さん)
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