坂本くろみ

ライフ・イズ・ビューティフルの坂本くろみのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

初視聴年:2022
前半部分の恋愛喜劇がコメディの体で進んでるけど大丈夫かこの人と半ば思いながら見進めてたけども、子どもが生まれてからの後半パートの描写に物凄く響いてくる。

印象に残るカットは後半にかなり出てくるのだけどもラストの戦車突入と成長した子どもが父親のことを語って終わるのがかなりグッときた。
世界の悪意の全てから子どもを守ってあげる大人になること、大きくなるにつれてそういうことができる人の親の素晴らしさを理解していって健全に育っていくこと、その素晴らしさがたった数十秒間で表現されていてすごい。下手に将来の姿を映したりして視覚的に描写してはいないのに、父親の背中をみて本当に立派に育ったんだ…と納得させられるのが本当に感慨深い作品だった。

20数年生きてきてこの映画のメッセージの重みが理解できるようになった気がする。親を尊敬して真っ直ぐに成長するというのは、当たり前のようでいてどんなに難しいか。昔はなんでもないただあたりまえのことかと思っていたけど、実際には全くそんなことはないんだよな…。