前半はコメディで後半はホロコーストですね.
コメディのシーンでは,金タライが降ってくるようなドリフ的な印象を受けます.
色々なものを窃盗してしまう描写があり,もちろん犯罪ですが,コメディとして描いているのでよしという感じでしょう.
それらのコメディも,一つの恋を成就させる目的があるので微笑ましく思います.
ホロコーストのシーンでは,終わりの見えないツラい日々をせめて明るく暮らそうと必死な様子に軽く感動を覚えます.
せめて明るく終劇したいという意図を感じましたが,描きたかったのはその前のツラさなのだと思いました.
また,ツラいホロコーストという現実を,恋を成就させる過程で知ったオペラで彩る点からは「ショーシャンクの空に」の手紙の二重奏を思い出させます.
総じて暗いのですが,同じテーマを扱った「シンドラーのリスト」などと同様に名作だと思いました.