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あの夏、いちばん静かな海。のavviのレビュー・感想・評価

4.5
めちゃくちゃ良かった…
メインの2人は作中一切喋らないし、他の登場人物もあまり喋らない、表題通りの静かな映画。そのセリフの少なさでありながら、一場面一場面の画と久石譲の音楽が美しすぎて、映画として完全に完成されてる。少なくとも近年では滅多に観ることのできない映画の一つだと思う。
フィックスでのショットを多用するらしさもありつつ、大会の申込用紙に「血液型 :E型、保護者の氏名:ゴルバチョフ」と主人公が描くクスッとしたユーモアにもらしさがあって、北野映画ここにありって感じ。
左から右に人物を歩かせる構図も印象的だった。
黒澤明がラストを不要だと言ったのは有名だけど、これに関しては個人的には首肯できないかな。寧ろ、このラストがこの作品を作品たらしめて、最後を締めていると思う。先輩がトロフィーみながらお酒を飲んでる回想はぐっときた。
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