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山桜のqpのレビュー・感想・評価

山桜(2008年製作の映画)
3.5
 登場人物の善悪がはっきりしており、勧善懲悪の時代劇の話となっています。会話シーンは少ないが、ストーリーが単純明快で分かりやすいです。

 弥一郎の農民に対する姿勢、野江の夫への目など各人の言葉にならない演技が良かったです。また、セリフ自体が少ないからか、野江に送る母の言葉や、父が息子にお前にはまだ分からないと述べた部分が、妙に共感できました。

 ただ、どうしても最後の弥一郎の母親と野江の会話が個人的にはしっくりきませんでした。手塚に対する野江の気持ちは、弟や事件の影響から分かりましたが、野江に対する手塚の気持ちは、不明瞭に思えました。弥一郎の行動が農民のためではなく、野江のためというのがあれば、少し変わっていた気がします。

 一番の教訓は家柄やイメージではなく、実際会って話して判断したほうが良いという印象を受けたことでした。今でもプロフィールだけで人を選ぶ傾向がありますが、実際に会って考えるべきです。

 最終的に人生回り道はしてしまうもんだなーとなってしまいますがね。
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