山桜の作品情報・感想・評価

「山桜」に投稿された感想・評価

悪杭

悪杭の感想・評価

3.7
2021年 鑑賞 21-256-15
原作は藤沢周平先生の短編小説。「月とキャベツ」「地下鉄に乗って」「小川の辺」「花戦さ」等の、篠原哲雄監督の時代劇作品。

海坂藩の下級武士の娘・野江(田中麗奈さん)は、前の夫に病気で先立たれ、磯村庄左衛門(千葉哲也さん)と再婚していた。叔母の墓参りの帰りに、磯村との縁談がある以前に縁談の申込があった、剣術の名手の手塚弥一郎(東山紀之さん)と偶然出会う。山桜が満開のころであった。野江が手塚からの縁談を断ったのは、剣術の名手は怖い人、という先入観を持っていたからであった。しかし、実際に話をしてみると手塚は、野江が思っていたのとはまるで正反対の心の優しい男であると分かり、その時から野江は手塚のことを意識するようになった。婚家の日夜は幸せではない。
そのころ、凶作が続き藩の財政があやういときに乗じて、重臣諏訪平右衛門(村井国夫さん)は私腹を肥やしており...

藤沢周平先生の小説の映画化作品といえば、「たそがれ清平衛」「隠し剣 鬼の爪」がついつい思い出してしまう。好き過ぎる故、ハードルが高くなってしまうので、今回はフラットな状態で、過度な期待はせずに鑑賞したい。

冒頭の映像からグッと持って行かれる!自然・風景の綺麗なこと!穏やかな空気の流れ、野江の表情や話し方、桜のカットで、一気に引き込まれる。

嫁ぎ先・磯村家の両親(義父左次衛門(高橋長英さん)もだが、義母富代(永島暎子さん)は特に)怖わっ!てか、夫磯村庄左衛門の当たりも強っ!

農作業中の野江の表情は、“幸せそうな顔” そのものだった。そりゃね、土を耕していたら... だもんな。だが...

野江と農作業をしていた吾助(綱島郷太郎さん)の背中が... あの名前の書いた木の棒も相まって胸が苦しくなる。

“わかっておいでだろうね 自分がしたことがどういうことか お前の居場所はないよ”
ついに手塚弥一郎の、諏訪への謀反が起こった海坂藩。野江も夫との関係から磯村家を追い出され...

春夏秋冬の自然と共に流れていく、海坂藩と、野江と手塚の運命が移ろいゆく様が、丁寧に描かれた作品。篠原監督は凄いなぁと、改めて実感!個人的には、野江の母・浦井瑞江(檀ふみさん)がいいっ!野江の想いや考えを見透かし、母なりの目線で野江を見守り、支え、包み込み、導くというサポートは、グッとくるところがある。「あなたが次に家を出る時は...」や、「手塚様のお母様はきっと...」の言葉は特に刺さった。そして(母の思った通り)、手塚家に赴く野江...

“あなたはほんの少し回り道をされているだけなのです”
一年後の春の田園風景。野江と手塚の母志津(富司純子さん)と、あの満開の桜は、あの人をずっと待っていた...

一昔前、純愛、純愛言っていたが、そこに野江の叔母と、少し回り道をした野江も加えるべき案件ですな... えっ?古い?
ピロ

ピロの感想・評価

3.3
2021.9.12
BSプレミアム録画。
この作品のことは全く知らなかったのだけど、ヒガシと田中麗奈ちゃんの名前見て録画しときました。
第一印象は麗奈ちゃんの和装の違和感と、初登場時のヒガシのチョンマゲの似合わなさ。
あと、セリフの声の小ささ。
字幕スーパーでなかったら聞き取れなかったかと。
二人の違和感はすぐになくなりまして、
物語は年貢と嫁姑問題てきな。
ヒガシに「幸せですか?」と問われての返事が切ない。
ラストは静かに。
藤沢周平の原作(時雨みち収録)も読んでみたいなーと。
2021#48
kotop

kotopの感想・評価

2.5
誰かも忘れたような人と一見しただけで心を動かされるのが強引に感じた
凄く待たせておきながら、結局進展のないまま急にエンディングに入るところも強引だった
農民に焦点を当てていながらメインストーリーが片付いたら殆ど触れられなくなるのが残念だった
jfr6422

jfr6422の感想・評価

3.4
静かに進む物語りの中で、それぞれの想いが感じとられる。言葉が少ないことで、信念だったり恋心だったりが、逆にシンプルに伝わってきたよ
――静かなる、誇り高き武士を演じた、東山紀之に拍手!――


藤沢周作原作で、その小説を忠実再現。他の作品に比べて地味であり、説明も少ないように思える。全体的に小さくまとまった印象もあるが、極端に台詞を排し「静」だけで誇り高い武士を演じた東山紀之の演技は良かった。殺陣もまた見事。ただ、本当に地味。
はる

はるの感想・評価

3.0
田中麗奈久しぶりに見た。
ボソボソ喋っていて台詞が聞き取りづらい人が数人いた。
ストーリーは可もなく不可もなく。

本作ではあえて現代にも通じる描き方をしているのだろうが、嫁姑問題とか、政治上層部の腐敗とか、昔から存在しているであろう諸問題は、一向に改善しないのはいかがなものか。
映画館で観た時は、田中麗奈の小柄さだけで映画を成立させようというのはいくら何でもと思ったのだが、原作を読んでみると、“海坂藩もの”ではあるものの、『花のあと』以上に“女性映画”にするべき素材だと感じた。描かれている“男どものゴタゴタ”は別の話として、登場するさまざまな女たちの曲折を拾い上げて、ひと綴りにすると少しは解りやすい。その点では、ラストに、ヒロイン(野江)の心情を日記か手紙にして明らかにするくらいの“映画的な盛り”が欲しかった。原作のファンや早送りで観る人々への気遣いではなく、映画化するなら脚色すべきところはするべきだと思う。

このレビューはネタバレを含みます

腐敗した権力の横暴。
家制度ならではの嫁いじめ。

現代社会にも通じる問題には大いに感情移入できる。

悪政と汚職を尽くす諏訪をどうやって切り崩していくのかと思いきや
東山紀之が刀でバッサリと斬って捨ててあっさり片付けて驚いた。
行為自体は2.26事件等と変わらないわけでまるで賛同ができないが
エンタメ映画として素直に受け取るならば文句なしに溜飲が下がる。

ハッピーエンドを予感させて幕を引くラストは潔い。
タイトルの山桜が、小道具としてとても効果的に使われている。

出番は少ないものの
東山紀之の圧倒的な存在感がすごい。
泣き言を言わない田中麗奈の耐え忍ぶ姿と
夫に「何だその目つきは」と再三怖がられる
芯の強い眼力もとてもいい。

悪役の夫、姑らの酷さを強調した姿
実家の母、手塚の母らの品のある姿
の対比も見事。

※2021.8 プレミアムシネマ。
1号

1号の感想・評価

3.7
藤沢周平らしい、余韻を残す美しい物語で、映画としても美しいです。
でもそれは、あくまで映画として観るからであり、この時代の理不尽さはまったく美しくなどありません。身分で、性別での苛烈な差別がまかり通る、多くの人には生きづらいどころではない時代だったと、野暮なのを承知で。
Kir

Kirの感想・評価

1.0

このレビューはネタバレを含みます

大義のために悪代官を切った、元お見合い相手に心奪われる話。

なっちゃんかわええなぁ。藤沢作品と合う。ジト目好き😠

ヒガシもカッコよ過ぎだわ。殺陣も良かったし、真面目だし、ジャニで一番好きだわ。頼れそうだしなぁ。

満を持して藤純子登場は狡いし流石。全部持ってきおったわ。ほりゃあんたの子はヒガシになるわ。

話はいつもの藤沢節。ちと見せ場無さ過ぎたかな。

言わずもがな、なっちゃんの可愛さを再確認するための映画です。

あなたはほんの少し回り道をしているだけなのですよ🌸
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