殴りかかるようなシーンでいきなりラリアットって
もうむっちゃプロレスラー感丸出しの主演ロディ・パイパー
「サングラスかけろ!」「かけない!」のファイトシーンがグダグダでさすがに長すぎて
それでボコボコに腫れ上がった顔が次のシーンではすっかり治っていたので
「まさかそこまでB級!?」と戦慄しましたが
そこは時間経過をあらわしているのでした(2,3週間ほどでしょうか)
が、そのためだけに長尺を割いたのなら狂っているとしか言いようがありません
ジョン・カーペンター監督作の鑑賞は『ダークスター』『遊星からの物体X』に次いで3作目です
「B級感」のご愛嬌で細かい設定はすっとばす力技は相変わらず
それが持ち味なのだから凄い
貧富の差が酷くなり続けるアメリカ
それは富裕層になりすました宇宙人たちの陰謀だった!
…という単純どストレートなディストピアもの
抵抗組織が作った宇宙人を見分けるサングラスを手に入れ真実を知った主人公が
世界のため人類のためなどではなく
労働者階級の怒りと憂さ晴らしで宇宙人を撃ち殺しまくります
急に博愛精神に目醒めるような綺麗事に走らないのが
何とも痛快ではありませんか!
宇宙人の存在を知りながら彼らに加担することによって私腹を肥やす人たちもいますが
それは欲望を増幅させられているに過ぎないのです
彼らもまた洗脳された迷える子羊たち
主人公は人間は絶対に殺しません(1人を除いては…悲劇)
そこの良心はちゃんと持っているのですね
宇宙人の造形はキモかわいい
サングラスをかけると視界がモノクロになるので宇宙人もモノクロなのですが
カラーでもちゃんと見られますので最後までお見逃しなく!(笑)
とても面白かった