食べ物の(大規模)生産現場を黙々とノーナレーション、ノーBGMで映していくドキュメンタリー映画なのだが、工場で粛々と育てられる動植物の「製造」過程を追うにつれ、その映像のなんとも言えぬ素晴らしさ(残酷さでもある)と相まって、まるでディストピア映画を観ているかのような錯覚さえ覚えた。
何を選択し何を受け入れるかは個人の自由だとしても、この映画がまるでキューブリック的なディストピアのように見えてしまった自分の無知さに驚くし、知らなくていいことではないなと思った。その上での選択の自由かなと。
原題である「私たちの日々の糧」の方が内容にはしっくりくると思います。