戦時中の日本で、肝臓炎の診断ばかりすることからカンゾー先生と揶揄されている町医者と、彼に関わる個性的な人々の生き様が描かれたヒューマンドラマ。
戦時中の過酷な環境が舞台なので、残酷な描写もあり悲壮感が漂いそうな感じがするのだが、前向きに生きてる人が多いからなのか意外とポップな雰囲気で描かれており、楽しく観ることができた。
また、町医者としての地道な活動を通じて、戦争や医学の発展といった大義のために生きることよりも、小さく見えるかもしれない目の前のことに向き合う大切さを伝えているように感じた。
ソノ子がクジラに引っ張られる幻想的なシーンのインパクトは強烈で、一度観たら絶対忘れない印象的なシーンだったと思う。