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ロープのtmのネタバレレビュー・内容・結末

ロープ(1948年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

冒頭で犯罪の現場をうつし、犯人の心境を描写してゆく映画という点でPハイスミスの「太陽がいっぱい」と似ている。
この映画では時間の経過がもっと短く、一晩の出来事、一部屋の出来事に絞って描いているというのが大きな違いか。登場人物も絞られており、より詳細な行動や心境の変化を細やかに映し出すことのできるという魅力がある。

それだけに殺人の動機が不十分に感じる。金でも恨みでもなく、ただ自分の知性を示すために友を殺したとしている。
死体の上で宴会をするという猟奇的な興味は高い知性をもつ者に見られないこともないが、動揺の様子などは人間味がありすぎる。また完全犯罪というものの殺人以降の計画が一切語られていないのも残念である。
殺人者同士での気持ちのすれ違いは「SUDDENLY」とも似ている。
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