そーた

デスプルーフ in グラインドハウスのそーたのレビュー・感想・評価

3.5
トラウマムービー

映画をある程度見ていくと筋がわかってきますよね。
だから、その読みを逆手に取られるとそう来るかと唸りますね。

でも、悪意のあると言うか意地の悪いと言うか、はたまた挑発的と言うのか、そういった逆手の取り方だと、場合によっては心にダメージをおってしまう。

そんなダメージを僕に与えたのがこの映画。
タランティーノの挑発は僕には刺激的過ぎました。

変態カースタント野郎とギャル達の攻防を前半戦と後半戦に別けて描きます。

アクションの痛快さに、タランティーノらしい演出、女の子は美人揃い。
3拍子揃ってはいるんですが···

この映画のタイトル、デスプルーフ。
スタントカーの耐死仕様を指すんだとか。

でもこの死への耐性。
僕らも実は持ってないですか?

アクション映画をみて、主人公が危機的状況に陥っていても、死なないと分かっている。

たとえ、映画の中で誰かが死んでもさほどの衝撃は受けない。

普段から映画で死を目の当たりにし、死亡フラグを立てながら映画を見ている。
そんな僕らの方にこそ死への耐性があるんじゃないのか。

タランティーノがそんな余裕っぷりに挑戦状を叩きつけているように僕は感じたんです。

後半のカーアクションシーンは正に人が目の前で死ぬかもしれないという、嫌なハラハラ感がありました。

だからこそラストの痛快さはひとしおなんです。

タランティーノさん。
もうこんな意地悪なさらないで。

一生ついていきますから。

な~んて、2回目以降は笑って見れたりして。

たぶん、タランティーノはな~んも考えてないんでしょうね。
だからこそ天才なんです。

たくさん映画を見たらあんな風になれるかもしれない。
よし、今日は何を見ようかな。
そーた

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