このレビューはネタバレを含みます
「動物も人間も逃げる時は同じだ」と言いきるイーストウッドの人間狩り。 サイケ文化が花盛りなN.Y.を闊歩する場違いなカウボーイ男。
冒頭と最後の煙草の使い方、「テキサス」「アラバマ」ネタのやり取りが実に粋だ。
冒頭で捕らえたネイティブアメリカンに対しては、吸っている煙草をやらずに捨てて踏みつけた非情なイーストウッド。しかし物語のラスト、やっと捕らえた護送犯には煙草を分けてやる温情を見せる。
こういう冒頭のちょっとしたシーンや台詞のやり取りを伏線として大切に使う演出が、最近のアクション映画には欠けている。
見所はなんといっても、ありそうであまり見かけないバイクアクション。N.Y.の公園の中を疾走し、石階段を上り下る二台のバイク。D・シーゲルの適度に粗いアクション演出に燃えまっせ!