ヴレア

クリムゾン・タイドのヴレアのレビュー・感想・評価

クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)
4.3
これはかなり好きな映画。
核ミサイルを発射する権限を大統領ではなく、原子力潜水艦の艦長が握っていた時代。
ロシアによる核使用の危機が高まった事で、米国は世界最強の原子力潜水艦を配備する。
ロシアは果たして本当に核を使用するのか、そして潜水艦内ではミサイル発射を巡って艦長と副艦長の対立が描かれる。
まず驚くのは、こんな世界最強の潜水艦なのに、いきなり厨房が火事に見舞われてパニックになってる所(笑)
しかし、それもすでに物語の方向性を示す上で重要な展開であり、火事を利用して訓練してしまおうという艦長と、それを否定する副艦長というそれぞれの立場が明確になるので実に分かりやすい導入だ。
とにかく、この2人の対立から艦内が真っ二つに別れるという展開が面白く、発射するしないのギリギリのせめぎ合いは緊張感に満ちている。
95年の映画だけど、現代においてもロシアによる核使用の緊張が高まっている訳で、全然遠い過去の話では無いし、もしそんな状況になったらこの映画みたく米国は先制攻撃をしようとするのだろうか。フィクションではあるもののとても現実味のある話だと思う。
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