のうこ

赤い風船ののうこのネタバレレビュー・内容・結末

赤い風船(1956年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ほとんどサイレント映画。おそらく街の人が映っているカットはゲリラ撮影で撮っているのだろうが、その人たちの赤い風船に対する自然な反応がとてもいい。バスの前で風船が上昇したときにバスの乗客が自然に上を向いたことが、当たり前だけど、とても感動的だった。大人は赤い風船を良いものとして見えないらしく、子供から遠ざけようとする。でも子供は赤い風船を必死に追い求める。それが純真なようにも見えるが、少し怖かった。彼らの目的は赤い風船を割ること。赤い風船がだんだん弱っていき、死ぬ描写が素晴らしい。赤い風船が死ぬと、町中の風船と一緒に上に上に昇っていく。死んだから上に昇ったのかな。赤い風船って一体なんなのかなーといろんなことを当てはめて考えてみるけど、そんなことしなくてもいいということに気づけるいい映画でした。糸の影が入ってても気にしない!
のうこ

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