半ライス大盛り

悪の教典の半ライス大盛りのネタバレレビュー・内容・結末

悪の教典(2012年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

2度目の鑑賞。
一番好きな小説はと問われれば「悪の教典」と答えるほど原作は最高。
(ちなみに2位は十角館の殺人)

以下、小説のネタバレも含みます。

原作と違い一番残念なのはハスミンが快楽殺人者に見えてしまうこと。
原作で行われる殺人は全て問題解決のためであり、殺人は最後の手段として扱われている。
アメリカでシリアルキラーと手を組むところも自分の殺人をそのシリアルキラーに擦り付けるためであり、同じ種類の仲間だからという理由ではない。

学校での大量殺人も最初からそれが目的に見えるが、当初の狙いは美彌を自殺に見せかけ殺すという、1人の殺害だけ。
そして美彌と屋上にいたことをあゆみに見られたため、仕方なくあゆみを殺害する。
このあゆみの殺害が大量殺人のキッカケ。
あゆみに見られていなければこの大量殺人は起きなかった。
さすがに2人の生徒の死は誤魔化せないと思い、「木を隠すなら森の中」という具合に全員の殺害を決意。

問題解決に殺人が選択肢に入るのはもちろんサイコパスだが、殺人そのものに快楽を得るシリアルキラーとは違う点をアピールしたい。

小説2冊分を2時間の映画にしたらこんな風になるのは仕方ないのかな。

個人的には体育教師柴原(山田孝之)のキャラと人気のある数学教師真田を免職させるシーンが好きだっのに、そこが原作と大きく変わっていた点が残念。

伊藤英明のハスミン役はイメージに合っていると思う。