こうだい

悪の教典のこうだいのレビュー・感想・評価

悪の教典(2012年製作の映画)
3.0
“このミステリーがすごい!”2011年度第1位、第1回山田風太郎賞受賞など、ミステリー界隈でも非常に高い評価を集めベストセラーとなった小説『悪の教典』を映画化!
豪華なキャストが話題になった今作。生徒役に、二階堂ふみ、染谷将太、林遣都、松岡茉優、工藤阿須加など、良い意味で豪華俳優の無駄遣いです!特に山田孝之!彼演じる淫行教師の哀れな死に様!終盤笑える唯一のシーンですが、もはや名場面です!笑

【内容】
生徒達から圧倒的な人気を誇り、生徒だけでなく、他の教師達からも一目置かれる模範的な高校教師の蓮見聖司(伊藤英明)。だが、正体は他者への共感能力を著しく欠き、自分の邪魔になる相手は平然と殺害する、高いIQを持つサイコパスであるという、誰も知らない裏の顔があった。いつしかその高いIQで殺人や脅迫をし、学校中を支配しつつあった。しかし、小さな綻びから、自身の凶行が知られそうになってしまう。それを隠蔽しようと考えた解決策は、クラスの生徒全員を殺すことだった…!

あんまりグロくは無かったのですが、胸糞悪い結末の為、苦手な方にはオススメしません。

【印象的な言葉】
「蓮実先生、頑張ってください。期待してますよ」

冒頭の職員会議のシーンで、このセリフを言う教師が居ますが、あの人は小説の原作者である貴志祐介さんです。それを知っていると、この不自然な会話の意味が理解できます。

なんといっても見所は伊藤英明の怪演!終盤のサイコパスへの豹変に目がいきますが、序盤から、一瞬の目つきや共感能力の欠如した発言など、サイコパスである事が垣間見えます。そこに注目するとより楽しめるかと思います。

惨殺シーンでは、場違いな明るい音楽により、サイコパス感が溢れ出ています。
普通に観れば、生徒達が惨殺される、胸糞悪いサイコキラーシーンです。
ただ(TPSゲームを5000時間やってる元ゲーマーの)僕は、1発も外さない2連式ショットガンの(上手すぎる)エイムと、明るい音楽が相まって、途中から伊藤に感情移入でき、謎に強い男が敵をどんどん爽快に倒していくTPSゲームのような感覚に陥り、意外と楽しめました。まあ映画の見方は人それぞれなので、胸糞悪いのが嫌な人はそういう見方もありだと思います。
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