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マイライフ・アズ・ア・ドッグのyu8cinemaあなたと映画のレビュー・感想・評価

2.0
『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(原題:MITT LIV SOM HUND/洋題:MY LIFE AS A DOG)
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「子どもが子どもだった頃」と「子どもが大人になる頃」の狭間にある時期。
僕は僕に苛立っていたし、僕は周りを苛立たせていた。
ただ当時の僕は、なぜ周りが僕に苛立っているのか理解できなかった。
いや、理解はしてたけど向き合っていなかった。
もっと言えば、向き合うには“子ども”過ぎたのだ。
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これはその頃の物語だ。
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思ったことに素直で、それでいて大人の顔色には敏感。
素直が故に危うい。
敏感が故に脆い。
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そして、いつの間にか“後悔”という感情を知る。
過去が増えてきた証拠だが、過去を受け入れる余裕はない。
ブレーキの効かない車のように成長し続け、急には止まれない。
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怖くて後は振り返れないけど、よそ見はできるようになった。
だから彼は「“宇宙に飛んだあのライカ犬”よりはマシか」と思えたのかもしれない。
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スウェーデンの田舎町のある子どもの物語。
もし興味があれば、何も期待せず、欲張らず観ることをオススメします。
この監督が『ギルバート・グレイプ』を撮ったのかと思うとちょっと納得する。
そんな作品です。