マイライフ・アズ・ア・ドッグの作品情報・感想・評価

「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」に投稿された感想・評価

電気羊

電気羊の感想・評価

3.8
この映画で実験のためにロシアの人工衛星に乗せられて打ち上げられたライカ犬のことを知った。宇宙空間での5ヶ月にも渡る孤独を強いられ最後は餓死。確かにこのライカ犬に比べれば、イングマルの言うとおりどんな目に遭っても全然マシなんだけどね。ストーリーも、誰もが経験する初恋や友達との交流など甘酸っぱい少年の日が温かく描かれていて郷愁にひたれる。随分前に観たんだけど、また観てみたいな。
よし

よしの感想・評価

5.0
若い頃、東京ミニシアターで
とにかく大好きな優しい映画

泣いても後をひかずすぐに笑い、またジーンとする繰り返し
不幸は主観で見るから辛い、客観的に見れば意外と大したことない、ということを聞いたことがある。

本作の主人公のように、自分よりさらに不幸な人を思い浮かべて、その人に比べたら、まだ自分はましな方と言い聞かせるのは、ある意味、不幸を客観的に見ようという行為なのかなと思う。

スウェーデン人監督ラッセ・ハルストレムの出世作にあたる「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」。

ハルストレム監督というと、自分なんかはその後の「ギルバート・グレイプ」や「サイダーハウス・ルール」のイメージが強いから、ヨーロッパよりもハリウッドの人って感じがする。

本作品もそうだけど、「HACHI 約束の犬」とか「僕のワンダフル・ライフ」を作っているから、よっぽど犬好きなのかしら?

さて本作に話題を戻して。

舞台は1950年代末のスウェーデン。

少年イングマルは不運に見舞われるたびに、実験のためソ連の人工衛星に乗せられ文字通り犬死にしたライカ犬はじめ、不幸な死に方をした人を思い浮かべ、それに比べれば自分はまだマシだと言い聞かせている。

前半はイングマルの日常が描かれる。父は遠方の地に行ったっきり、母は結核を患い、家で寝込んでいる。

母親の病状が悪化 → 子どもに対してイライラする → ストレスからイングマルは奇行にはしる → 気が休まらない母はさらに病状が悪化……。

このループが辛すぎて、個人的には、この辺りは正直観ていてツラい。

唯一、イングマルの心を癒してくれたのは愛犬のシッカン。ところが母親の病状が悪くなり、ついにイングマルは母の親戚に預けられ、愛犬とも離ればなれになる。

後半は、田舎にいる母の親戚に引き取られたイングマルと、のんきな叔父さん、ボーイッシュな女の子、エロ雑誌が好きな寝たきりじいさん、色っぽいお姉さん、変な芸術家、そしてキ○ガイと、変わった村人たちに囲まれながら、徐々にだが成長する姿が描かれる。

この辺りのスケッチもいいのだが、この映画の良さは、事細かに説明しないところにあると思う。

そしてクライマックス、「○○(ネタバレなので固有名詞はふせます)に言いたい!最初からこうなるとわかっててしたんじゃないってことを!!」というイングマルくんの慟哭が胸に迫る。
たまに観たくなる映画。
(マイライフ・アズ・ア・ドッグ)です。
ラッセ・ハルストレム監督は
この作品を足掛かりに、
ギルバート・グレイプや
サイダーハウスルールなどの傑作を
この後生み出していきます。

スウェーデン映画。
母親や兄と上手くコミュニケーションが
取れないイングマル少年は、
母親の病気療養のため、ひとり、
叔父夫婦の住む田舎の村に行くことになります。

村民みんな知り合いみたいな狭い村。
大人も子供もみんな個性的で、
遊ぶ場所も以前の地下室ではなく
青空の下や秘密基地、屋根のない東屋です。
その村の日常や住民はどこか滑稽で
ユーモアに満ちています。
イングマルはそんな村で、
いろんな経験をしてゆきます。

ですが、この映画は、
喪失と再生の物語です。

こう言うテーマの場合、
大人の主人公はいい。恋をしたり、
仕事を変えたり、旅に出たり出来る。
でもいつだって子供は、
(大人の事情)をなんとか飲み込み、
言いたいことも言えず、いろんなことと
折り合いをつけながら再生してゆくしかない。
案外、助けてくれるはずの大人たちも、
自分のことで精一杯で、見てくれては
いなかったりするものだ。

今回、久しぶりに再鑑賞。

切なくて、暖かい。
やっぱり大好きな作品でした。
少年の日常のつらつらと癒しのわんこ🐶自己主張しないちこーっといい話。特別な事件というよりも日々の一コマに揺さぶる大きな感情こそないものの落ち込んだ気持ちを回復する方法や成長の糧がちらほらと。あの人よりはマシだろうと自分を慰めること…みんな辛いんだと一人じゃないと思うこと。少年は「何かと比べると自分の事がよく見える」と繰り返し言う。ずっとやりたかった事を達成したり大好きな人が自分に愛情をくれたりした時は周りの事なんて気にならない幸せな気持ちになれる。上とか下とか比べても比較にならないほどの喜びのはず。彼にはそういう気持ちをこれからたくさん味わって欲しいなぁ。

U^ェ^U<シッカン
よく分からなかった。
ちょくちょく月に飛ばされて死んだライカ犬と自分を比べて、ライカ犬よりマシと思ってるのは分かったけど、全然掴めなかった。
manuca

manucaの感想・評価

4.5
ソフトで再鑑賞。街の生活や最愛の母との関係に上手く折り合いをつけられない不器用な少年。その少年を優しさというより寛容さで受け入れる村の人たち。観終わったあとになんとも哀しく暖かい気持ちになりました。「悪意」を使わずにこんな感情を味あわせてくれる作品ってスゴイなと思いました。この映画を好きな人と友達になりたい。また観たくなる名画。
戌年ということで新年一本目は犬映画。(犬はほとんど出てきませんm(_ _)m)

20年前に見た時は「自分より下を見ろ」みたいな受取り方をしちゃったんだけど、実は真逆だった。
出てくる大人達が皆、人に笑われながらも強く生きる人達だったりして、イングマルがドン底に落ち込んでる時もくだらないことで右往左往してる。こういう人達に囲まれて生きる人生がつまらないわけはないという、人間賛歌的な終わり方で実はハッピーエンド。観てるこちらも生きる教訓を得るわけでやっぱりハッピーエンド。

夏から冬へ、春で終わるというのがイングマルの心情と合っているかのようでした。
新年一本目のチョイスとしては我ながらベターだったなあ。
"僕は運がいい方だとそう考えることにしよう。"

強く言葉にはしないけど、心の中でたくさん悩んで、
それでもライカ犬に比べれば自分はまだマシだ!と言い聞かせ続ける主人公。

映画の雰囲気や音楽、見やすく面白かったけど、
正直よくわからなかったなぁ😥
一見ほのぼのとした児童映画を想像させるパッケージだけど、エピソードの多くはなかなか辛いものも多く切なくなる事もしばしば。

それでも、いろいろな不幸に比べると自分は恵まれているというように成長していく姿に小さな幸せの大切さを感じさせられる。

最近はいろいろなジャンルに手を出しているラッセ・ハルストレム監督だけど、やはり本作や「サイダーハウス・ルール」のような健やか・爽やかな映画こそ真骨頂だと感じさせる。
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