えりーぜ

ホリデイのえりーぜのレビュー・感想・評価

ホリデイ(2006年製作の映画)
3.2
このビューティフォーでハートフルな映画を作り上げているのは、意外にも要所要所で地味に仕事をしている音楽でした。
ヒロイン2人は文句なく美人だし、演技も脚本も一流。
だけどこの映画の真の立役者はミュージック。あの勝利の歓喜、行進のリズム、静かに沸き上がる感情の拡がりよ。自然とテンションが上がり、わくわくドキドキ、気持ちが登場人物とシンクロしていく。

テンポ良く進むストーリーにはご都合主義なきらいもあるけど、綺麗な対比構造を描くキャラクターの心情や物語がよく練られてる。
一目で女を虜にしてしまうセクシーなジュード・ロウに比べて冴えないジャック・ブラック…。この比較は残酷じゃない?と思いきや、溢れんばかりにチャーミング。どんどん好きになっちゃう、よく分かる。イケメンとのSEXから始まる恋なんておとぎ話だけど、相談にのる友人関係から始まる恋なら身近よね。まったく異なる物語を並べることで、それぞれがリアルになってる秀作。