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ホリデイのEditingTellUsのレビュー・感想・評価

ホリデイ(2006年製作の映画)
3.7
Apr 2nd

Nancy Meyers監督・脚本作品
Cameron Diaz・Kate Winslet主演作品

いろんな形があるから人間らしいんじゃない?

やっとみましたねー。ずーっとお気に入りとかおすすめとかに入ってたんだけど、自分から意欲的に見るようなジャンルでもないので、見るまでに時間がかかってしまいましたが、ようやく見ることができました。

最初の予想は、あまり感動できないだろう。どうせ二組ともくっつくんだろう。という予想。結果、当たってました。どうせ二組ともくっつくんですね。
だけど、意外や意外、途中であれ、これくっつかずに終わるタイプもいけるんじゃない?それか、どっちかはくっついて、どっちかはくっつかないで、それはそれでいいじゃんってオチにもなるじゃんって思ったんです。なかなかこう言う気分になる映画って、このジャンルではないなーと思います。つまり、完全に映画を楽しんじゃった。見ていて飽きることはなかったです、興奮することもなかったですけど。

Nancy Meyersはフィクションとリアリティを混ぜ合わせるのがうまい。映画っていうのはほぼ100%日常ではないものを描くものです。むしろ、観客たちはそれを求めてわざわざお金を払って映画館に足を運びますよね。でも、なぜ涙を流せるのか、その一作で人生が変わるのかというと、その架空の世界に自分を見ることができるから。映画全体を見て、あーこれ自分の人生まんまだって思う映画だったら、それ人生変わりませんよね。それただ過去振り返ってるだけだから。この作品のように、まず現実ではあり得ないような設定でありながらも、各シーンのどこかに、もしくは各ショットのどこかに自分に当てはまるところがある。だから、そこを共感して、さらにその後に架空の世界に自分を投げ入れることができるからこそ、人目を気にせず泣くことができるんだと思います。
それがNancy Meyersの作品は、重すぎず軽快なリズムでありながらも、現実味を所々で出したり、時にはファンタジー要素のようなところもあったりと、そのへんが女子の人気が出るようなところなんでしょうね。

この作品でも、Hans Zimmerの意外な音楽センスも楽しめたし、Joe Hutshingの全体として綺麗な編集に感動することもできました。この作品は基本的に一人称で話が進むから、どこで話が終わっても間違いではない。だからこそ、あの終盤で色々と局面を大きく変えることで、観客はその印象を持って映画館を出ることができる。そのストーリーとリンクした編集が見事でした。

基本として、ロマンス映画はあんまり楽しむことができないのだが、この作品は映画産業の話だったり、Jude Lawを久々に見たということもあり、結構楽しめました。まぁどうしても、すきだからなんでもいいじゃんというところには、またかーい。ってなっちゃいますけどね。これがないロマンス映画がいいなー。

35mmのアスペクト比もなんかアットホームな感じがして良かったですね。これがもし、アナモルフィックだったら、ちょっと話が重くなりすぎてたかもしれませんね。
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